2006年05月20日

はらわたオールナイト!

“アローン・イン・ザ・ダーク公開記念前夜祭 日活ロマン・アクション・ホラー GO! GO! オールナイト”に行ってきましたよ。
会場の新宿オスカーにつくと、封筒にいっぱいのお土産とやらを渡された。中身は、余りもんらしい前売特典や販促用くだらなグッズの詰め合わせ(゚Д゚;)
あまりに脱力したので詳しく書いちゃうぞ。

060520-054456.jpgライディング・ザ・ブレッド うちわ/レジェンド・オブ・ゾロ リストウォッチ/レジェンド三蔵法師の秘宝 お香セット/ふたりにクギづけ マグネットシート/オーメン 十字架ストラップ/コアラ課長 名刺入れ/トカゲ女 水に入れるとふくらむトカゲ/変態村 こまねこ 五月の恋 ポストカード/火星人フィギュア(映画わからん)/サガミオリジナルコンドーム(何のグッズだ?)
…見よ、このB級タイトル、そしてB級グッズの数々! これを一体どうしろと。(コンドームは使えるけど)

客の入りは270席の劇場に1/5くらい。内容が内容だけに、多くもなく少なすぎずという印象である。なんだかギョーカイ人らしき男女が多かった。こういう人たちはいかにもギョーカイ人らしくふるまってたが、あんまり良い感じじゃなかったね。

プログラムは、映画監督・ガイラ(はらわたシリーズ)×脚本家・高橋洋(『女優霊』『リング』)のトークイベント、「処女のはらわた」「アローン・イン・ザ・ダーク」「美女のはらわた」の上映。
ガイラ監督は、小水一男名義で「ほしをつぐもの」という一般作もあるが、基本的にはピンク映画監督で、あのイカれた「箱の中の女 処女いけにえ」や「瓶詰め地獄」の脚本を書いた人。

はらわた1−アローン−はらわた2というよくわからない構成だが、これは正解だったのではないか。いちおうアローン前夜祭となっているが、おおかたの観客ははらわたシリーズのために来たはずである。はらわた1で痺れきった頭を、アローン上映中にリセットし(爆睡してる人多し。かくいう私も…)、はらわた2にのぞむ。うむ、なんと親切な構成か。

そういうわけで、クリスチャン・スレイター主演のB級ホラー「アローン・イン・ザ・ダーク」については記憶がないのでレビュー書けません。あしからず。

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2006年05月04日

チェコアニメ映画祭 #Cプログラム

K's cinema@新宿】

chech_c01.jpg■Curriculm vitae / 履歴書

86年/10分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

男が履歴書を書きながら、小学校から大学に至るまでに学んださまざまなことを思い出す。
そうか、こういうストーリーだったのね…。
主に男が学んだ文字や単語がアニメ化されているのだが、脈絡がないんでわかりにくいなぁ。

chech_c02.jpg■Dilema / ジレンマ

85年/2分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

男が部屋の中で、左右どちらのドアから出るべきか迷っている。その間に、部屋は炎に包まれていた。
石橋叩いて渡るのもほどほどに…。私は野生の勘で即断して生きてるタイプなので、小さなことでいちいち迷ったりしませんです。

chech_c03.jpg■Katastrofy / カタストロフィー

84年/7分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

これもわかりにくかった。
パヴェル・コウツキーの描く豊満すぎる女性は印象に残ったけど。

chech_c04.jpg■Laska na prvni pohled / ひとめぼれ

87年/5分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

通りすがりの美女にひとめぼれ、あの手この手でアタックする男。女の守りは堅く…。
熱しやすく冷めやすいタイプの男の悲喜劇。

chech_c05.jpg■Kamenac Bill a ohromni moskyti / タフなビリーとジャイアント・モスキート

71年/10分/カラー
監督:ヴァーツラフ・ベドジフ
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

カウボーイのビリーが、牛たちを襲う巨大な蚊の軍団をやっつけるために奮闘する。
牛と同じくらい巨大化した蚊って…。とんでもないナンセンスな話だが、タフで知恵者のビリーと蚊の攻防戦がコミカルタッチでテンポよく描かれ、楽しい一編。

chech_c06.jpg■Postacka pohadka / 郵便屋さんの話

64年/15分/カラー
監督:エドゥアルト・ホフマン
美術:ヨゼフ・チャペック(原画)

仕事にうんざりしていた郵便配達夫のコルババが、宛先のない手紙の受取人を1年も探し続ける。
前半の郵便局の妖精のくだりと、後半の宛先のない手紙を届けるくだりで2話できそうなプロット。
夜中に郵便局で働く妖精たちがいいキャラで、単なるストーリーのとっかかりにしか使われてないのはもったいない。

chech_c07.jpg■Brejle / めがね

64年/11分/カラー
監督:ズデネック・スメタナ
美術:ズデネック・スメタナ

飼い犬の言いなりになっている男。めがねをなくして困っていても、飼い犬は何もしてくれなかったが、野良犬がめがねを探してくれて…。
これは男のしつけが悪すぎるだけかと…。何もしてくれなかったからって、最終的に飼い犬を放り出しちゃうのは人道的にいかがなものかと。

chech_c08.jpg■Kouzelny sad / 魔法の果樹園

82年/16分/カラー
監督・脚本:リブシェ・パレチュコヴァー
美術:ヨゼフ・パレチェク、リブシェ・パレチュコヴァー

ステップで暮らす欲のない人びとが見つけた財宝で、素晴らしい果樹園を手に入れる。
財宝なんかにゃたいして興味はなく、ステップで自由に生きる人びとが素敵なのだ。
鮮やかな色彩と、余韻のあるストーリーで、すばらしく見ごたえのある一編。

chech_c09.jpg■Makovy muziciek / けしのみ太郎

79年/7分/カラー
監督:ボフスラフ・シュラーメク 
美術:ヨゼフ・パレチェク

植物から子どもが産まれるのは古今東西アリなのだろうか?
老夫婦がけしのみ太郎に文字を教えるというストーリーだが、それ以前のけしのみ太郎誕生の話が知りたいよ。

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チェコアニメ映画祭 #Aプログラム (06/4/14)
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2006年04月30日

チェコアニメ映画祭 #Dプログラム


先週は仕事が多忙だったため、なんだか疲れてしまい、寝てばっかりいた週末。
これではイカンと日曜の午後から行動開始。
新作チェックのため都心方面へ行くか、ディープな中央線沿いのミニシアターをハシゴするか逡巡した挙句、中央線方面へ。とりあえずチェコアニメ映画祭は全プログラム制覇しなければならないし、阿佐ヶ谷でステキなレイトショーがあるのだ(田中登の官能美学)。

chech_d_01.jpg■CK strelnice / シューティング・ギャラリー

69年/5分/カラー
監督:ミロスラフ・シュチェパーネク
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

軍服の男が、それぞれの生活を営む村人たちのレリーフを思うがままに撃ちまくる。
そうか、この男はスターリンかぁ。そうと知ると印象が変わるね。

chech_d_02.jpg■Jablonova panna / りんごのお姫様

71年/10分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

幻想的な美術が美しい人形アニメ。
可愛らしいりんごのお姫様と、魔法使いとしもべたちの不気味な造形の対比が王道的で、ストレートなお話。

chech_d_03.jpg■Milovnik zvira / 動物が好きな男

84年/15分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

ふしぎな庭シリーズ1。
孤独な老人が小動物を飼って心をなぐさめようとするが、魚はクジラに、犬はゾウに成長してしまう。
一見ほのぼのしてるんだけど、めちゃくちゃシュールな話。
なんで犬と間違えて子ゾウを買ってきてしまうのかw
おじいさんが死んでしまい、動物たちの暮らす庭は忘れ去られ、荒れ果てていくが、後にさまざまな事件の舞台になるのであった。

chech_d_04.jpg■O te velke mlze / 広がる霧

75年/14分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

ここから4話は、おじいさんが残した庭を仲良し4人組が探検するふしぎな庭シリーズ。
可愛らしい人形のほのぼのストーリーと見せかけて、4人組をおちょくるいじわるネコ、4人組と仲良くしたがるゾウたち(なぜか4頭に増えている)、言葉遊びの好きな物知りクジラなど、妙なキャラクターばっかりで、相当シュールでヘンテコリンなシリーズである。

chech_d_05.jpg■Jak ulovit tygra / トラをつかまえろ!

76年/18分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク


chech_d_06.jpg■O mysich ve staniolu / 銀紙に包まれたネズミの話

77年/15分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク


chech_d_07.jpg■Velryba abyrlev / くじらのらじく

77年/14分/カラー
監督:ブジェチスラフ・ポヤル
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

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2006年04月23日

チェコアニメ映画祭 #Bプログラム

K's cinema@新宿】

chech_b01.jpg■Repete/反復

94年/9分/カラー
監督:ミハエラ・パヴラートヴァー
美術:ミハエラ・パヴラートヴァー

繰り返される男女の営みや生活をこれでもかとリピートで見せ、突然、日々の暮らしに疑問を抱いた人びとが新しい生活を求めるが、結局は別のパートナーと別のリピートの日々が始まる。
人は変わらない。深いねぇ。

chech_b02.jpg■Reci, reci, reci/ことば、ことば、ことば

91年/8分/カラー
監督:ミハエラ・パヴラートヴァー
美術:ミハエラ・パヴラートヴァー

ことばによって愛を育む人たち、争う人たち、うわさ話に興じる人たち…。
ときには愛を形作ったり凶器となったりするカタチのないことばに視覚効果を持たせた“言霊”的アニメ。

chech_b03.jpg■Az na veky/永遠に…

98年/15分/カラー
監督:ミハエラ・パヴラートヴァー、パヴェル・コウツキー
美術:ミハエラ・パヴラートヴァー、ヤン・ティップマン

夫婦の機微アニメ1。
幸せそうなカップルの結婚式をバックグラウンドに、結婚生活の本質をさまざまな角度で表現。
つい、新たなカップルの行く末を心配してしまうブラックな作品。

chech_b04.jpg■Etuda z alba/夫婦生活

87年/4分/カラー
監督:ミハエラ・パヴラートヴァー
美術:ミハエラ・パヴラートヴァー

夫婦の機微アニメ2。
短気でガンコな夫と、そんな夫をうまく操縦する妻。
なんかBプロは結婚にあんまり夢を持てない作品が多いがw、理想はこうだよね。

chech_b05.jpg■Kirzovka/クロスワード

88年/5分/カラー
監督:ミハエラ・パヴラートヴァー
美術:ミハエラ・パヴラートヴァー

夫婦の機微アニメ3。
クロスワードばっかりやっている夫を、あの手この手でベッドに誘う妻。大人しくベッドに入ったと思ったら…。
チェコではクロスワードってポピュラーな趣味なのかな? 日本だとさしずめPCにかじりついてる夫とその妻ってカンジかも。

chech_b06.jpg■40 dedecku/おじいさんは40人

62年/8分/カラー
監督:ヴァーツラフ・ベドジフ
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

魔法の壷に落ちてしまったおじいさんが40人にも増えてしまい、おばあさんはてんてこまい。
ときどき40人以上にもなっている気がするがw、ほのぼのした絵柄ともあいまって、つい頬がゆるむ。

chech_b07.jpg■Tulacka pohadka/宿なしルンペンくんの話

72年/13分/カラー
監督:エドゥアルト・ホフマン
美術:ヨゼフ・チャペック(原画)

ヨゼフ・チャペックの原画が美しい。金持ちのおじさんの帽子が風に飛ばされ、世界各国を旅して、しまいには結婚までしようとするヘンテコな話。

chech_b08.jpg■Symbioza/共存

67年/6分/カラー
監督:ズデネック・スメタナ
美術:ズデネック・スメタナ

夫婦の機微アニメ4。
幸せな結婚式の後に待つのは、平凡な生活…。編み物好きの妻に翻弄される夫を描く。
逃げ出そうとする夫を余裕であしらう妻の編み物攻撃が笑いを誘う。

chech_b09.jpg■Rikadla/わらべ歌

49年/7分/カラー
監督:エドゥアルト・ホフマン
美術:ヨゼフ・ラダ

チェコに昔から伝わるわらべ歌が、絵本のような仕掛けで動き出す。
チェコのわらべ歌って、残酷性が感じられず、シュールでユニークだね。

chech_b10.jpg■Tylinek /カバのティリーネック

77年/11分/カラー
原案・脚本・監督:リブシェ・パレチュコヴァー
美術:ヨゼフ・パレチェク

急に自分の姿を醜いと感じはじめ、魔法の花に別の生き物の姿にしてほしいと願うティリーネック。
いろいろな生き物の暮らしを経験した結果、やっぱり自分がいちばんなりたいものは…。
Aプログラムの「ちびトラちゃん」同様、鮮やかで温かみのある絵柄にウキウキしてくる。

chech_b11.jpg■Rikani o vile Amalce/アマールカ 森番をやっつけた日

74年/7分/カラー
監督:ヴァーツラフ・ベドジフ
美術:ヴァーツラフ・ベドジフ、ボフミル・シシュカ

森の妖精・アマールカが魔法によって森番に撃たれた子ジカを助ける。
ファンタジックで美しい絵柄が魅力。

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2006年04月14日

チェコアニメ映画祭 #Aプログラム

K's cinema@新宿】

アニメーション作品において、ときには監督より重要な役割を果たす美術(デザイナー)に視点をあてたプログラム。
ずいぶん凝った企画で、チェコアニメ好きにはたまりません。

パヴェル・コウツキーの4作品は毒と風刺をきかせた激辛アニメ。「カフェ」なんて私はけっこう面白かったんだけど、大人の思惑や男と女の欲望ゲームをズバリ描いちゃってます。もう、ストレート過ぎ。子どもには見せられません!
かと思えば、ヨゼフ・チャペックの「犬と妖精の話」、ヨゼフ・パレチェクの「ちびトラちゃん」「カシュパーレックとホンザ」なんて可愛らしい絵本調の作品も。
個人的には、思いもよらないトラの秘密(あのシマシマもようが○○○だったなんて…)にびっくりした「ちびトラちゃん」がお気に入り。
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの「ある粉屋の話」は怖かったなぁ。教訓が含まれているにしても怖すぎる話だ。

■Media/メディア
00年/5分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

■Kavarna/カフェ
98年/8分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

■At Zije mys/ネズミ、万歳!
93年/6分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

■Houslovy koncert/バイオリン・コンサート
81年/4分/カラー
監督:パヴェル・コウツキー
美術:パヴェル・コウツキー

■Pomsta/復讐
68年/15分/カラー
監督:イジー・ブルデチュカ
美術:ミロスラフ・シュチェパーネク

■Psi pohadka/犬と妖精の話
59年/15分/カラー
監督:エドゥアルト・ホフマン
美術:ヨゼフ・チャペック(原画)

■Konec krychle/エンド・オブ・ザ・キューブ
79年/5分/カラー
監督:ズデネック・スメタナ
美術:ズデネック・スメタナ

■Jsouc narece mlynar jeden./ある粉屋の話
71年/11分/カラー
監督:イジー・ブルデチュカ
美術:エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー

■Maly tygr/ちびトラちゃん
76年/12分/カラー
原案:H.ヤヌシェフスカー/脚本リブシェ・パレチュコヴァー
監督:ボフスラフ・シュラーメク
美術:ヨゼフ・パレチェク

■Jak Kasparek a Honza zachranili korunu/カシュパーレックとホンザ 盗まれた王冠
73年/6.5分/カラー
監督:ボフスラフ・シュラーメク 
美術:ヨゼフ・パレチェク

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2006年03月17日

Respect 川本喜八郎 #特別プログラム

ユーロスペース@渋谷】

特別プログラム「蓮如とその母」

本日で川本喜八郎特集も最終日。
ユーロスペースは非常に混雑していて、てっきり「運命じゃない人」の客かと思っていたら、ほとんどこちらの客だった…。この特別プログラムは2日間しか上映されないこともあり、考えてみたら当然なのであるが。
本日は川本喜八郎氏も来場され、一般席に座っておられた。館内に入ってすぐ気が付いたのでどきどきしてしまった。
川本喜八郎氏の和やかな舞台挨拶の後、本編の上映。

室町時代の宗教改革者・蓮如の半生を描いた長編アニメ。
あまり前面に出ているわけではないけれど、“人間の差別意識”が描かれている。
ストーリー上わかりにくいテーマではあるが、人間は平等であると説き、誰にでも同じ態度で接する蓮如を見ていると、なんとなくわかる気がした。
蓮如に接した人々は皆、あたたかく思いやり深い人柄に惹かれ、彼の講和を熱心に聴く姿がとてもほほえましい。

自分の身分を思って幼い蓮如を寺に残し、身を引いた母親の愛もさることながら、蓮如の後妻となった女性との絆も印象深い。
女性差別もまた、本作の隠れたテーマであると感じた。民衆を集めて説く蓮如の説法に、女性を敬う内容のものがある(黒柳徹子と岸田今日子そっくりの人形が熱心に聴いているという遊びもアリ)。女性が虐げられていたであろう時代に、人格者である蓮如の女性観に救われる思いがした。

人形による繊細な心理表現は、長編である本作でもいっさい手抜きがない。
人形の手が震えて心の動揺を現すところなど、これがコマ撮りと言われても面食らうほどの精緻さだ。
また、比叡山の僧兵による襲撃シーンは、数十体もの人形が入り乱れて迫力満点。

地方自治体の制作のため、一般公開もソフト化もされなかった幻の作品といわれる本作も含め、これで氏の作品を全て観ることができた。
このような企画を立ててくれたユーロスペースに感謝。これからも応援しますよ。

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Respect 川本喜八郎 #Bプログラム (06/2/25)
Respect 川本喜八郎 #Aプログラム (06/3/11)

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2006年03月11日

Respect 川本喜八郎 #Aプログラム

ユーロスペース@渋谷】

Bプログラムの鑑賞からちょっと間が開いてしまったが、本日はなんと、川本喜八郎氏と、日本アカデミー賞を総ナメにした山崎貴監督(『ALWAYS 三丁目の夕日』…観てないけど)のトークショーが!
川本喜八郎氏は大正生まれ。81歳という御歳でありながら、とても闊達で溌剌としておられ、トークも面白い。厳然としたイメージの職人的作品とはあまり結びつかない、気さくで優しい雰囲気のおじいちゃんだった。
山崎監督とのトークでは、ミニチュアセットや人形など、CGでは表現しきれない“モノ”へのこだわりや、ロシアのアニメーション作家ユーリ・ノルシュテインの職人エピソードなど、非常に興味深い話が聞けた。
映画2本観たあとで、やや疲れ気味だったのだが、やっぱり来てよかったなぁ。

doujouji.jpg

セルフポートレート

アサヒビールCM集
楽しいドタバタ西部劇のCM集。これってとてつもなく貴重なフィルムではないだろうか?

花折り
留守番の小坊主が酒好きだったのが運の尽き。花見と酒とおおらかな笑い。

犬儒戯画
犬たちが疾走するドッグレースの突然の停電…暗闇の中で何が起きたか?
人形のモノクロ写真を再撮影しているとのことで、不思議な味わいの作品。


中世の夜の暗黒の中、猟師の兄弟に襲いかかったものは…。
川本喜八郎の真骨頂。命を得ているかのような人形たちの動きは、ときにユーモラスで、ときに恐怖感を煽る。漆黒の闇と簡略化されたセットの融合もまた、様式美の極致。

道成寺
恋した男を追って、追って、追って…
若い僧侶に惚れた女の情念を、繊細で巧みな心理描写で表現。表情のない人形から紅蓮の炎が立ち上っているようで、背筋が凍る。
怖ろしい…。そして、息をのむほど美しい。

不射之射
弓の名人を目指した若者の修行の歳月。
奇抜なストーリーがマンガチックで楽しい。川本喜八郎の人形と、中国の水墨画的雰囲気がマッチし、独自の世界観が作り上げられた作品。

劇場を出ると、観客を見送る川本喜八郎氏と眼が合う。どうしていいかわからず頭を下げると、とてもすてきな笑顔を返してくださった。
生き生きと自信に溢れる表情、とても80歳を越えておられるとは思えない。一生の仕事を持っている方は違うなぁと感銘を受けた一瞬であった。

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Respect 川本喜八郎 #Bプログラム (06/2/25)
Respect 川本喜八郎 #特別プログラム (06/3/17)

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2006年02月25日

Respect 川本喜八郎 #Bプログラム

ユーロスペース@渋谷】

NHK人形劇で知られる川本喜八郎氏の、繊細で艶めかしい人形アニメが堪能できる、貴重なプログラムである。

セルフポートレート

旅 〜2006 Remix Ver.〜
シュールな切り絵アニメ。キャラクターのファッションに時代的センスが感じられるのが面白い。

詩人の生涯
安部公房原作の切り絵アニメ。いわゆるプロレタリア文学? 暗いよう。
これまたシュールな内容だが、「ジャケツ!」(なぜか“ジャケット”ではない)がやたら印象に残る。ジャケツ!

火宅
優しすぎた乙女が、男たちの愛を選びかねて…。何の罪もないのになぜ地獄に?
不条理三部作の最高峰といわれる人形アニメ。
細部までこだわった精緻な人形表現は息をのむ美しさで、短編ながらその深い内容にも驚く。
求愛する若者2人のどちらも選べず、自ら命を絶ってしまう乙女。彼女の愚かな優しさは誰も救うことなく、皆が地獄に堕ちた。
乙女は自分の罪に気づかぬまま、永遠に地獄の業火に焼かれ続ける…。
乙女が川辺で烈風に吹かれるシーンなど、とても人形アニメとは思えない。髪や衣服の乱れで、風の激しさが伝わってくる。人形アニメの域を超えた、素晴らしい作品。

いばら姫またはねむり姫
岸田今日子作のおとなの童話。母と同じ男を愛してしまった姫君の悲しみ。
激しくエロティックな“いばら姫”の物語。
うつろな瞳に情念をたたえた人形たちの営みは、ファンタジックな愛らしさと不気味さをかもし出す。
なんといっても、人形のベッドシーンが衝撃的。その妖しさ、艶めかしさには参った。これまでに観たどんな映画よりもエロスを感じたね。
ひねりのきいたストーリーも毒があって、見ごたえ充分。

NHKの「平家物語」がDVDボックス化されるらしい。
こ、これはすごい。欲しい! 平家貯金を始めなければ。

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Respect 川本喜八郎 #特別プログラム (06/3/17)

川本喜八郎作品集川本喜八郎作品集

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