2005年11月27日

マダムと奇人と殺人と(2004/フランス=ベルギー=ルクセンブルク/監督:ナディーヌ・モンフィス)


青山劇場で「リトルショップ・オブ・ホラーズ」のミュージカルを観た帰りに。

経験上、映画のハシゴはへっちゃらなのだが(しょっちゅうダ)、舞台−映画のハシゴはキツイ。
舞台ってのは余韻が深いもので、次に何を見ても印象が薄くなってしまうのである。
わかっていたのに、場所的にも時間的にもちょうどよかったのでハシゴしてしまった…。
リトルショップ〜は軽いノリのミュージカルなので油断していたが、やっぱり失敗だったなぁ。この映画、公開前から楽しみにしていたのに、もうずっと "little shop, little shop of horrors♪" のナンバーが頭ん中ぐるぐるしちゃって。

madame.jpg墓で若い女性の死体が発見された。レオン警視(ミシェル・ブラン)はさっそく現場に向かうが、これは、連続殺人事件の始まりに過ぎなかった! 彼は下宿つきのビストロ“突然死”にも聞き込みに入る。ここには個性的な面々が集まっていた。おかまのイルマ(ディディエ・ブルドン)、芸術家気取りでマズイ料理を出すコック、いつも鳥を連れてやってくる老人etc。そんな中、イルマの娘が父を訪ねてやってくる。娘はおかまのイルマを受け入れるだろうか? そして殺人事件の行方は?

“突然死”のおかしな常連客以外にも、編み物好きの警視、その母親の懸賞マニア、ボヤく犬、役に立たない部下、イカレたファッションの秘書など、かなり素敵なメンツ。
その中ではレオン警視とイルマの娘が一見まともに見えるが、なんの葛藤もなく周囲の奇人たちやおかまの父親を受け入れているあたり、柔軟性ありすぎである。

どこまでが個性で、どこからが奇人なのか。
ありのまま生きてこそ、人をありのままに受け入れることができるんだという簡単な図式が、カラフルな世界観に込められている。
簡単そうに見えて、とっても難しいことなんだけどね。
本作に登場する奇人たちは、キュートで前向きで、本質を見極めることができる人たちばかり。こんなふうに生きてくことができたらいいなぁと思わせられる素敵な映画である。

関係ないけど、先週はダルデンヌ兄弟の旧作上映に通いつめてたし、図らずも一人ベルギー映画祭りをやっていたことに気づいた。
どことなく土や埃の匂いがしてきそうなベルギー映画、いい感じだね。

評価:★★★☆☆

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posted by bambi at 19:54 | Comment(8) | TrackBack(12) | LOG #ま-も
この記事へのコメント
こんばんはぁ♪
TB、ありがとうございました。
おおっ、bambiさん、最近はベルギー祭りっすかー
東欧諸国の映画はまた味わい深いものがありますよね。

でで、この映画ですけれど、、
何だか不思議な笑いが込み上げてくる映画でしたね。
まず、“突然死”というネーミングにやられました。笑
奇妙な人たちに囲まれている警視もそれを特別だと思わず
普通に流しているところがまたイイですよね。
あ、、でも、警視も編み物が趣味だったりするのですよね。うふふ
ホント、どこまでが奇人で変人で普通なのか、分かりませんね。
ラストのオマケも、意味あるのか無いのか
シュールな可笑しさがありましたね〜♪
Posted by Puff at 2005年11月28日 00:11
こんにちわ!『カリスマ映画論』管理人の睦月です!!TBありがとうございました!!

bambiさん、舞台もお好きなんですね。私はあんまり舞台や芝居が得意ではないのですが、これは是非!!っていうのがあったらご紹介くださいまし。

この作品。とても素敵でした。大好きな作品ですわ。

≫どこまでが個性で、どこからが奇人なのか。
ありのまま生きてこそ、人をありのままに受け入れることができるんだという簡単な図式が、カラフルな世界観に込められている。

↑素晴らしいです。さすがな一文です。脱帽です・・・。
Posted by 睦月 at 2005年11月28日 01:04
>Puffさま
そりゃもう、ワッフルが主食になりそうですw>ベルギー祭り
過去記事検索してみたら、ベルギー映画はなぜかほんとここ1ヶ月だけですね。
「ぼくのバラ色の人生」もそういやベルギーだった。

ラスト、席立っちゃってた方もけっこういらっしゃいました…
まだ未見の方はご注意!

>睦月さま
私も舞台鑑賞は2,3ヶ月に1度くらいで、あまり詳しくないのですが、やっぱり劇団四季はレベル高いですし、C席なら3000円とぜんぜん敷居が高くありません。
四季の「ライオンキング」はブロードウェイ版より良いという話も…。
超ロングランになってるだけあって、誰が観ても楽しめるミュージカルだと思いますです。
音楽・ダンスが好きなら「キャッツ」、映画好き(当然ですねw)なら「オペラ座の怪人」もおすすめです。

四季ではありませんが、「レ・ミゼラブル」を初めて観たときはそれこそ3日くらい余韻が抜けませんでした…
Posted by bambi@管理人 at 2005年11月28日 19:43
bambiさん、こんばんは。最近いい感じのヨーロッパ映画を探しているので、チェックさせていただきました。「ビストロ“突然死”」このネーミングだけで観てみたい(笑)
Posted by FROST at 2005年11月30日 04:18
>FROSTさま
これは“いい感じのヨーロッパ映画”としておすすめですよ〜(・∀・)

ところで、貴ブログの記事、“マインドマップ”は非常に参考になりました。
私も記事書くのに唸って時間食うほうなので、取り入れてみたいです。
Posted by bambi@管理人 at 2005年11月30日 22:16
マインドマップ、ちょっと慣れが必要かもしれませんが結構役立ちますよ。記事では、ソフトを紹介しましたが、個人的には手帳に手書きが流行です。色もつけようと思って水彩色鉛筆まで買ってしまった^^;
Posted by FROST at 2005年12月01日 02:00
こんにちは。
わたしは、青山劇場で「エビ大王」観劇前にみてきました。
イルマの娘が、父親を受け入れる瞬間のシーンってありませんでしたね。
次のシーンでは自然に受け入れているのがステキでした。
Posted by いわい at 2005年12月24日 23:55
>いわいさま
青山劇場とイメージフォーラムって、ハシゴ前提のような位置関係ですよねw

イルマの娘をやった人、名前存じませんがキュートでしたね。性格もかわいかった。
Posted by bambi@管理人 at 2005年12月25日 12:55
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