2005年07月31日

ストーリーテリング(2002/アメリカ/監督:トッド・ソロンズ)

storytelling.jpg“Fiction”と“Nonfiction”のチャプターから成る2部構成。
【Fiction】女子大生のヴァイ(セルマ・ブレア)は同級生で脳性小児マヒのマーカス(レオ・フィッツパトリック)とつきあっているが、マーカスの書いた小説が黒人教授に酷評されたことが原因で2人は大喧嘩に。その夜、バーで偶然黒人教授に会ったヴァイは彼の部屋へ行くが……。
【Nonfiction】靴屋の店員のトビー(ポール・ジアマッティ)はドキュメンタリー映画を作ろうと母校を訪ね、テーマにぴったりの高校生に出会う。さっそく、無気力で落ちこぼれのスクービー(マーク・ウェバー)と彼の典型的なユダヤ系家族の撮影を開始する。

ソロンズ監督作品って、どうしてこうもあとを引くんだろう。
アメリカの恥部を描いた映画はいろいろあるが、この映画が一番「この国には住みたくない……」と思わせられた。この監督、アメリカを愛しているのかいないのか。

第一部“Fiction”、尺は短いがかなり強烈。
脳性小児マヒの男性とつきあうことで、自分は他の人と違って差別意識など持っていないことを標榜しているヴァイだが、その意識がすでにゆがんでいることに気付いていない。あげく、黒人教授に犯され、「ニガー、ファックミー!」と叫ばされてしまうくだりは、笑っていいのか顔をしかめたらいいのか。ヴァイの差別意識が痛烈に跳ね返ってくるという毒気たっぷりの短編。

第二部“Nonfiction”はソロンズ監督の本領発揮というところ。
リビングストン家の末っ子とヒスパニック系家政婦のやりとりなど、ほんっとブラックで笑いと不快が紙一重。
また、トビーの作る安易なドキュメンタリー映画が、「アメリカン・ビューティー」(レビュー未掲載)のパロディになっているところが悪趣味きわまりない。「俺ならこう作る」と言いたいのかw
「アメリカン・ビューティー」はDVD持ってるし、なんど観ても飽きない名作だと思っているが、どうしてもソロンズ作品の毒により惹かれてしまう私。

ソロンズ作品について、現時点での個人的評価は、ハピネスウエルカム・ドールハウス>本作。
最新作の「おわらない物語-アビバの場合-」は見逃してしまって本当に悔しいので、来月大阪で観ようかと思っています。

【★★★☆☆】

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posted by bambi at 01:34 | Comment(3) | TrackBack(2) | LOG #さ-そ
この記事へのコメント
ずいぶんシブイところにトラバをありがとうございます。
あれ「アメリカン・ビューティー」のパロディなんですか?ポリ袋が風に舞うシーンとかあったような気もするけど。気がつきませんでした。
Posted by denkihanabi at 2005年07月31日 01:57
TBどうも。
「おわらない物語-アビバの場合」はまだ観てないですが、この監督の映画は見逃せませんね。^^
Posted by Kaz. at 2005年07月31日 04:37
>denkihanabiさま
ポリ袋ではなくストローの袋wになってましたが、「アメリカン・スクービー」というタイトルといい、アメリカン・ビューティへの皮肉っぽいものが感じられました。

>Kaz.さま
来月大阪で公開されるようなので、今度こそ見逃したくないと思っています!
DVD発売まで待てないっす。
Posted by bambi@管理人 at 2005年07月31日 16:29
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ストーリーテリング
Excerpt: 変な映画ですよ。 監督はトッド・ソロンズという人で、私は「ベルベット・ゴールドマイン」のトッド・ヘインズと間違えてましたが、別人らしいです。 ツタヤではコメディのところにあったけど、これコメディな..
Weblog: 面白い映画とつまらない映画はどこが違うのだろう?
Tracked: 2005-07-31 01:58

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Excerpt:                インディペンデントの映画って面白い。メジャーでは絶対出来ないような事も、独立系資本だから作り手の意思を反映させる事が可能だし、何よりスピリッツに溢れた作品を観る事が出来る..
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Tracked: 2005-07-31 04:38