新幹線の保安理念は、どんなささいなトラブルでも車体を止めて安全確認を行うのが基本だが、仕掛けられた爆弾は時速80kmを下回ると爆発するという。もはや止まることを許されなくなったひかり109号。博多に着くまでに何としても爆弾を解除しなければならない。犯人(高倉健)と警察、そして国鉄司令室の指揮官(宇津井健)の息詰まる攻防を描いた、熱い国産パニック映画。
この映画、2時間半もあるのだが、まったく長さを感じさせない。
「止まれない新幹線」がこれほどコワイとは。“走る要塞”と言っても良い堅牢さがアダとなり、外からは一切手の出しようがないという見事なプロット。
国産のパニック映画といえば、「日本沈没」もそうだが、日本特有の人情的描写が特徴的。いささか感傷的すぎるきらいはあるが、犯人一味(高倉健/山本圭/織田あきら)の背景がじっくり描かれており、何だか同情せずにいられないのだ。3人とも人生の敗残者で哀愁たっぷりだし、健さんだし。
肝心の新幹線車内のパニック描写より、むしろ健さんの事情のほうにウエイトが置かれているため、健さんが警察に追い詰められて射殺されるラストがせつなくて余韻が残る。
対する国鉄側には宇津井健をもってきたところがまた配役の妙で、こちらも人情派の健さん(@宇津井)にも感情移入しないではおれないし、どっち目線で観たらいいんだろうね。
スピード感やアクションの爽快感はほとんど得られないという、珍しくウエットなパニック映画。
珍しいといえば、新幹線の運転士が千葉真一なのだが、アクションいっさいなし。別にいいんだけど、なんで千葉ちゃんだったんだろう?
【★★★★★】
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新幹線は棺桶と化した!
週末の深夜映画でこれテレビでやったのですよ・・・
「へぇ、高倉健が悪役なんだ」とめずらしもの見たさで観賞したのですが、これが意外や意外!国産のパニックものとしてもハリウッドにひけをとらない設定じゃないか!(笑)
しかも宇津井健まで出てるし♪
確かに人情味あふれる展開は日本人好みなんでしょうね。犯人にも同情してしまうようにもっていく作りは「犯人が高倉健だからなぁ」なんてひねて見てしまいました(笑)
>なんで千葉ちゃんだったんだろう?
そうですよね・・・
私はてっきり新幹線の車内で闘うんだ!と思ったのに読みがはずれました(苦笑
コメント遅くなりました…。
これすごく面白いですよね。
プロット斬新だし,ストーリーもしっかりしてるし。
もっと評価されていい作品だと思います。
監督が「北京原人」の人とは思えませんw
先日、TBしたところ、早速TB返していただき、ありがとうございました。
暖かい目線からの的確な映画評の数々に共感、共鳴するところ大です。
この監督さん、確かに大作を面白く撮るのには定評がありますが、「北京原人」の他にも、「超能力者〜未知への旅人」など、?な作品も多く、本当に同じ監督さんとは思えません。
聞くところによると、作品づくりには徹底的にリサーチをする方のようで、「未知への旅人」のときはスプーン曲げを会得されたとか…。この作品でも取材拒否された国鉄に、他の映画の取材を口実に外国人スタッフ(当時の国鉄は外国人に弱かったとか)を連れて行き、綿密な取材をした、というエピソードもあるそうです。
私は未見ですが、日本的な「情」を排除した外国版が、アメリカでも受け、フランスでは大ヒットした、というからうなづけます。多分、そこから「スピード」になったんでしょうね。
確かに千葉ちゃんはアクションシーンなしですが、並走する新幹線の運転手、千葉治郎が実弟なのが泣かせます。
いろいろ書いてすみません。他の作品でもぜひコメント、TBさせください。よろしくお願いします。
「超能力者〜未知への旅人」は未見です。これまたおかしな映画っぽいですね。機会があれば観てみたいです!
スピードの元ネタとしては,この「新幹線大爆破」とともに,中島貞夫の「狂った野獣」も外せないと思います。渡瀬恒彦の暴れっぷりがステキでした。
この時代の俳優はホントに輝いていますね。
本作は,てっきり千葉真一が新幹線の屋根に登ってアクションを繰り広げたりすんのかと思いましたが,意外とふつうの運転手でしたw
すみません、またコメントさせて頂きます。
「狂った野獣」ですか!なるほど、バス内の人間模様など…。確かにそうですね!川谷拓三と片桐竜次も印象的な、ぶっ飛び映画でしたね。
「未知への旅人」はスゴイです。
高塚光という、サラリーマンなのに病人を治す?能力を持っているという、実在の超能力者を描いたカルト中のカルト映画で、高塚役は三浦友和、妻役が原田美枝子。映画の中で、高塚さん本人が観客に超能力(気)を送ってくれる、珍品です。
「新幹線大爆破」も「狂った野獣」も「北京原人」もそうですが、もちろんこの映画も東映で、本当にこの猥雑なパワーには驚かされます。
佐藤監督の旧作ってDVD化されてるの少ないんですね…
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…何だかよくわからないセレクトです。
「野生の証明」「敦煌」「君よ憤怒の〜」なんかも未DVD化なんですねぇ。意外。
「未知への旅人」は,スカパーの東映チャンネルで放送されるのをじっと待つことにします。
佐藤純彌だといっぱい出てきますた。
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いつの間にか「北京原人」もDVD化されてる!