2002年04月08日

ペパーミント・キャンディー(1999/日本=韓国/監督:イ・チャンドン)

 昔同じ工場で働いていた仲間で訪れたピクニックの場に、一人連絡のつかなかったキム・ヨンホ(ソル・ギョング)が現れる。情緒不安定な行動を見せるキムに仲間は呆れ顔。そして、「昔に戻りたい!」と悲痛な叫びを上げながら鉄道自殺を図ろうとするキムに、走馬灯のように過去の思い出がよぎる。この男はなぜ自殺するような人生を送ってしまったのか、どこで道を間違ってしまったのか。
 過去の記憶を時系列に見せるのではなく、どんどんさかのぼっていくという手法が新鮮でよくできているのだが、いかんせん主人公とストーリーに魅力が感じられず、個人的にはあんまり面白かったとは言えない。結果的には自殺するしかなかったキムの過去を少しずつさかのぼっていくと、最初は決して妻子に捨てられ友人にも裏切られ、むなしい人生を送るような男ではなかったことがわかるのだが、そんな人生になってしまったのって誰のせいでもないやん! すべて自分が選んだ道の結果としか思えないのだが、「昔に戻りたい」はないよなぁ。
 キムが戻りたいと願うのはいったいどの時点の過去なのかというと、最後に回帰するのは、初恋の女性と出会い、まだスレていない青年のころなのであった。そりゃ40代50代になって、こんだけさかのぼれば誰でも人生やりなおせるだろうけど。まぁ、これは安易に人生をやりなおせるというような物語ではなく、あくまでもキムの末期の夢であり、それぞれ人生の分岐点ともいうべき重要なシーンなのであろうと思うとよけい痛々しいのだが。
 ちなみに、ペパーミント・キャンディーとは、初恋の女性とキムをつなぐアイテムである。あまり内容にそぐったタイトルだとは思えないのだが、人生はキャンディーのように甘くないってか。

人気blogRanking ≪ひっそり参加中。よろしかったらclickしてって下さい。
posted by bambi at 14:12 | LOG #は-ほ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。