2002年02月20日

徳川いれずみ師 責め地獄(監督・石井輝男/1969)

▼新文芸坐オールナイトプログラム「激レア!蔵出し!福袋(3)東映カルトBIG2 石井輝男VS牧口雄二」にて(2001/10/20)

 日本映画史に(ある意味)燦然と輝く「東映異常性愛路線」の中でも、代表作といわれているのがこれである。
 オープニングからいきなり激エグ。江戸時代の残虐処刑シーン(鋸引き・磔)という、本編とは何の関係もないグロい映像がタイトルバックに使われているのだ。
 物語の冒頭はいきなり女郎(片山由美子)の墓あばきのシーンから。死体の腹を引き裂いて取り出したのは鍵。なぜかこの女郎、貞操帯(!)をかけられていて、「これでやっと女に戻れる……」とつぶやき、鍵を鍵穴に差し込んで開けようとするも途中で鍵がぽっきり折れてしまう。「どうすればいいの?!」。……冒頭5分間で、館内はすでに失笑・苦笑・爆笑の渦である。
 この女郎、借金のカタに女郎屋に売られた可哀想な身の上なのだが、その女郎屋というのが、いれずみを施された女たちが日夜責め苛まれているというマニアックな店。ここで片山由美子はレズ女将の相手をさせられるわ、下働きの男に犯されそうになるわ、それが見つかり嫉妬に狂った女将に貞操帯をかけられるわ、これ以上はないというくらい悲惨な目にあう。店の男が女郎に手をつけるのはご法度であり、下働きの男とその妹(何の罪もないのに……)は残虐な折檻を受ける。逆さに吊るされ責められた挙句、目をつぶされてしまう妹。逆上した男は片山由美子の貞操帯の鍵を飲み込み、結局女将に責め殺されてしまうのだが、これが冒頭の墓あばきのシーンにつながるわけである。……が、あっさり墓あばきは見つかってしまい、その罪で片山由美子は海上火あぶりの刑に。えっ、片山由美子が主人公なんじゃないの?? 早くも中盤で死んじゃったんですけど……。
 ここから先は、女郎にいれずみを施していたいれずみ師を中心に物語はすすむ。なんというか、この映画、いろいろなストーリーが錯綜していてとても整然とストーリーを語ることなどできないのである。とりあえずキーワードとしては、御前いれずみガチンコ勝負、暗闇で光る無気味かつ笑えるいれずみ、復讐に燃えるいれずみ師が敵である外人の娘をさらって無理やりいれずみ、最後は炎上する屋敷で突然心を入れ換えて外人娘に詫びるいれずみ師……。何だかよく分からないと思うが、とにかくそういう映画なのだ。
 全体的な印象としては、Vシネマにあってもおかしくはないようなテイストなのだが、Vシネマと違うのはものすごく金がかかっている点。いれずみ女郎の緊縛ショーを上からも下からも眺めることができるガラス張りの責め部屋、迷路のような廊下、変わった形の小部屋が点在する女郎屋のセット。そして非常に印象的なのが、アジアのどこかの町並みを彷彿とさせる迷路のような長崎の町である。ふたりの女郎が追っ手から逃げ惑う、混沌とした長崎の町並みは、なぜかもう一度見てみたいと思うほど魅力的に映った。
 ラストは、女郎屋の鬼畜女将が捕まり、竹裂きの刑で身体をまっぷたつに裂かれるというこれまた血みどろ極グロシーンが待っている。こちらも、機会があれば一度観といて損はないよ。話のタネとしても一級品だし(笑)。

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posted by bambi at 10:29 | LOG #た-と
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