2003年07月08日

DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999/日本/三池崇史)

 三池崇史監督作品初体験(たぶん)。
 ストーリーはシンプルで、新宿歌舞伎町を仕切るヤクザ組織と、中国残留孤児3世の龍一(竹内力)が率いる新興ギャング、そして正義感の強い刑事・城島(哀川翔)の3つ巴の抗争を描いたバイオレンスアクション。
 うぅ、ヤクザものかー。「人がバタバタ死ぬ映画」が大好きな私だが、ヤクザものは見ない。だって人殺しのシーンが生々しいんだもん。そんな私がコレを見る気になったのは、CSで見たダイノジのライブで、ダイノジの2人が「ラストがとんでもないことになっている映画」として話題にしていたからである。大谷はこの映画を彼女と見たのだが、映画館を出た後、彼女に汚いものでも見るような眼で見られ、ふられてしまったというエピソードがあるらしい。そんな映画、見ないわけにはいかないので、レンタル料オール100円の日に借りてきますた。
 いきなり大音響でハードロックが流れる中、ストリップ、ヤク中、中国マフィア、マシンガン、流血等のシーンが次々とカットバックする冒頭のカッコ良さには思わず引きずり込まれてしまう。その後は、血で血を洗うヤクザ同士の抗争の間に、龍一と弟の愛憎や、城島の家族ドラマなどが展開。そんなシーンに心動かされるのもつかの間、情け容赦なくエログロバイオレンスが炸裂するこの映画のエグさはかなりのもの。とくにスカトロマニアでサディストというヤクザの若頭(石橋蓮司)の変態ぶりは圧巻。
 そして驚愕のラスト。これは私、ダイノジにネタバラシされてしまっていたので衝撃度はそれほどでもなかったが、初見であれば、それまでの重っ苦しいストーリーは一体何だったのかと思考停止に陥ってしまうであろう予想もつかないオチが待っている。げ、元気玉……?! この、稀に見るアホなラスト(笑)は、私が見た映画の中でも「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」と双璧だなぁ。何でこんなことになってしまったのか、小一時間ほど聞いてみたいものだ。
 うーん、竹内力と哀川翔という二大Vシネスターについても語るべきでしょうか。でもこの人たちのことよく知らないんだよなー。Vシネってほとんど見ないし。あ、中国マフィア役の鶴見慎吾のキレっぷりがいい味出てます。その他、脇役豪華。

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posted by bambi at 00:06 | LOG #た-と

2003年07月07日

オテサーネク(2000/チェコ/監督:ヤン・シュヴァンクマイエル)

 チェコのポピュラーな民話をベースにしたホラー。
 子どもに恵まれないホラーク夫妻。夫のホラーク氏が別荘の庭で切り株を掘り返したところ、その根の形が赤ん坊に似ていたため、何気なく妻に見せると、妻は喜んでその木の根にベビー服を着せはじめ、家に連れ帰ろうとする。慌てたホラーク氏は「急に赤ん坊なんか連れ帰ったら誘拐でもしてきたのかと怪しまれる」と説得するが、妻の狂気ぶりに押され、やむなく妊娠を偽装することに。
 8ヵ月後、腹に詰め物をした夫人は陣痛がきたふりをし、いかにも子どもが産まれたかのように装う。木の根にオティークと名付け溺愛するが、なんとオティークは命を得て動き出した。食欲旺盛なオティークは家中の食糧を食べつくし、ついには飼い猫や郵便配達員まで食べてしまった。恐れをなしたホラーク氏は何度もオティークを切り刻もうとするが、狂気的にオティークをかばう夫人によって押し留められ、オティークによる被害は増すばかり。やがて、アパートの隣に住む少女・アルジュビェトカがこの赤ん坊の正体に気付く。
 独特の雰囲気でホラー度はかなり高め。オティークに食われた猫や人間の死体がエグいのはもちろんのこと、ホラーク夫人の狂気っぷりがコワイ。やたらにバタバタ動くベビー服を着た木の根はCGではなくコマ撮りのようだが、不自然な動きがいっそう不気味度アップ。
 奇妙なストーリー自体もホラーなのだが、この監督は「食べる」という行為に異様な執着を覚えているようで、意味もなくやたらと料理(それも不味そう)が皿に盛られるシーンやそれを口に運ぶシーンのどアップが出てくる。「食べる」シーンをエロティックに撮るのは分かるが、この映画の場合はむしろグロテスクで気持ち悪さを醸し出している。
 好奇心旺盛な少女・アルジュビェトカがまったく可愛げがないのも良いなぁ。こんな可愛くない少女に、同じアパートに住むロリコンの老人が欲情するシーンがしょっちゅう出てくるのも、気持ち悪くてなかなかの見所になっております。
 うぅむ、この監督の映画は初めてだが、カルトっぽいこだわりがストライクだ。別の作品もぜひ見てみようと思う。

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posted by bambi at 00:22 | LOG #あ-お

2003年07月05日

地獄(1999/日本/監督:石井輝男)

 チープすぎるセット、下手すぎる役者、ストレートすぎる内容。お、面白すぎる〜。キングオブカルト・石井輝男監督による怪作。
 公開当時、上野で見かけたインパクトありすぎる看板(巨大なヤットコで舌を抜かれて白眼剥いてる男)と、新文芸坐の石井監督作品オールナイト上映で見た怪しげな予告編が頭から離れず、ぜひ見たいと思っていたが、よくDVDなんか出たものだ。
 人生に迷う美少女・リカの前に現われた謎の老婆。「このままだとあなたの人生は破滅する。そうならないためには、生きながら地獄を見るしかない」と無茶なことを言われ、地獄に落とされてしまう。老婆の正体は地獄の閻魔太夫その人。リカは、この世で大罪を犯した人間が地獄に落ちた後、どのような刑を受けることになるのかを次々と見せられることになるのだった。
 何がスゴイって、地獄の責め苦を受ける犯罪者として、宮崎勤・麻原彰晃・林真須美のそっくりさんが登場し、これらの事件を忠実に再現しているのだ。まだ裁判も終わっていない(※2003年7月時点)これらの犯罪者だが、この世で裁けぬのなら地獄で裁いてやろうというのが制作の動機だろうか。
 そもそもリカは宇宙真理教という宗教団体に入信しているという設定のため、オウム事件を最も詳しく再現しているのだが、モデルにしているどころの騒ぎではない。「血のイニシエーション」「サティアン」「ポアする」「サリン」などのセリフが飛び交い、一連の事件そっくりそのままである。スゴイ直球勝負。
 ラストには、ストーリーとは何の関係もない「亡八者」(丹波哲郎:元ネタの映画があるらしいのだが、未見)が現われて大暴れ。鬼たちをバッタバッタと切り捨てて(地獄の鬼は死んだらどこへ行くのか?)、「まだ切り足りぬ……」と言って地獄に背を向ける。いったい何しに出てきたのかわからない唐突さがたまらん。
 そして、この世に帰されたリカは、閻魔太夫の「信仰するなら永遠に変わらないものにしなさい。たとえば太陽とか」というよくわからない教えのとおり、宇宙真理教の女性信者たちとともに宗教服を脱ぎ捨て、沈む夕陽に向かって手を合わせるシーンでエンドロール。宗教には懲りたはずなのに、また拝むのか君たちは。しかも全員ハダカ。おっぱい祭りです。
 「悪いことをしたら地獄に落ちる」というストレートすぎる内容で、犯罪者への心理的アプローチだとか事件に対する社会的考察などは確信犯的に省かれており、そういう観点から見ると薄っぺらいとも言えるが、エンターテイメントとしてはスバラシイ一品。見るべし!

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posted by bambi at 03:54 | LOG #さ-そ

2003年07月04日

この森で、天使はバスを降りた(1996/アメリカ/監督:リー・デビッド・ズロートフ)

 何だこの邦題。センス疑うよホントに。
 自然が美しい小さな町、ギリヤド。ある日、パーシーという少女がこの町でバスを降りた。彼女は殺人罪で服役していたが、出所して人生をやり直そうとしていた。保安官の紹介で、愛想のないハナが経営する「スピットファイヤー・グリル」に住み込みで働くことに。閉鎖的な田舎町の人びとはよそ者の彼女をこころよく思わないが、ハナの骨折がきっかけで、ハナの甥の妻・シェルビーと協力して店を切り盛りするうちに少しずつパーシーを信頼していくハナ。
 ある夜、パーシーはハナに、食糧を入れた麻袋を家の裏に置いておいてくれと頼まれる。物影から見張っていると、森から不思議な人物がやってきて麻袋をかつぎ、また森へと消えていった。その人物に何かを感じ、仲良くしたいと思うパーシー。
 一方、ハナの甥は叔母や妻がパーシーと仲良くなり、彼女の魅力で周囲が変わりつつあるのが気にいらない。前科のあるパーシーが叔母の金を盗むのではないかと勘繰り、店にこっそり忍び込んで金を隠したため、パーシーに疑いがかかることに……。
 なかなかドラマチックなストーリーで、要約するのが大変(;´д`) 狙いすぎでややあざとさを感じるが、優しくて哀しいストーリーと魅力的な登場人物が好印象な佳作。いろいろなプロットが詰め込まれているのに、整然としたストーリー展開でうまいシナリオである。なんといっても主役のパーシーが魅力的。アリソン・エリオットという女優は知らなかったが、これ見ただけでファンになってしまいそうだ。

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posted by bambi at 00:34 | LOG #か-こ

2003年07月04日

怪猫有馬御殿(1953/日本/監督:荒井良平)

 大映制作・入江たか子主演の一連の怪猫ものの一つ……なのか? よう知らんが。私が生まれる20年前の映画だし、出演者もさっぱり謎の人々だ。
 物語は単純。有馬の殿様の古参の側室・おこよは、殿様の寵愛を一身に受けている新参の側室・おたき(入江たか子)を妬み、さまざまな嫌がらせのあげく、ついには殺してしまう。その血を舐めたおたきの愛猫の復讐が始まるという、正統派化け猫ストーリー。
 化け猫の神通力で何をやらかすのかと思えば、まずはおこよ派の女中を意のままに操るところから。おたきに化けて猫手をクイクイさせただけで、女中2人が体操選手のごとくとんぼを切るわ側転するわの大騒ぎ。な、なんでそんなことやらせるのだ?! 思わずあっけにとられる謎のシーンである。
 その後は、おたきを殺した張本人であるおこよ付きの老女中を殺し、もう少しでおこよを手にかけようというところで、殿様の邪魔がはいる。殿様VS化け猫の大立ち回りが始まるが、JACのごとく素晴らしい動きで殿様の刀をかわす化け猫。最後は殿様が化け猫の首を飛ばすのだが、その首はふすまをぶち破っておこよに食らいつくのであった。
 おバカ映画と呼ぶにはいまひとつ突き抜けていないが、後半の化け猫の動きはかなり笑えるので機会があれば見て欲すぃ一品。主演の入江たか子は、たおやかなお姫さまがよく似合う素晴らしい美人なのに、JACなみの立ち回りまでやらされ、「化け猫女優」と異名をとっていたというところにプロ根性を見た。

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posted by bambi at 00:33 | LOG #か-こ

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