2002年04月23日

カッコーの巣の上で(1975/アメリカ/監督:ミロス・フォアマン)

 刑務所の強制労働から逃れるため、精神疾患のふりをし、オレゴンの精神病院に移送されたマクマーフィ。刑務所以上に自由がなく管理された世界で、絶対権力を誇る看護婦のラチェットと対立しながら、マクマーフィは患者たちに生きる気力を与えていく。
 精神病院。直前に、精神科医と、20年にわたり精神病院への入退院を繰り返した人がそれぞれ書いた本を読んでいたりして、個人的になかなか興味深いテーマなのだった(誰でもそうだと思うが)。かなり昔の作品ということもあり、院内の描写や患者の扱われ方はややステレオタイプに感じるが、だんだんマクマーフィに感化され生き生きとしてくる患者たちが愛らしく見えてくるから不思議だ。といっても、この作品に出てくる精神病患者たちはかなり軽度と思われ、多少エキセントリックではあるが、限りなく普通の人に近い…ような気がする。なかには、まったく正常だと思われるが自ら外界とのコンタクトを遮断しているような患者もおり、うすらデカいインディアンの彼は物語のキーパーソンでもある。
 病院(体制)から逃れようとして結局逃れられなかったマクマーフィ、しかし彼に人間らしく生きる素晴らしさを教えられた一人が、カッコーの巣から飛び立つラストシーンは素晴らしい。

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posted by bambi at 11:33 | LOG #か-こ

2002年04月08日

ペパーミント・キャンディー(1999/日本=韓国/監督:イ・チャンドン)

 昔同じ工場で働いていた仲間で訪れたピクニックの場に、一人連絡のつかなかったキム・ヨンホ(ソル・ギョング)が現れる。情緒不安定な行動を見せるキムに仲間は呆れ顔。そして、「昔に戻りたい!」と悲痛な叫びを上げながら鉄道自殺を図ろうとするキムに、走馬灯のように過去の思い出がよぎる。この男はなぜ自殺するような人生を送ってしまったのか、どこで道を間違ってしまったのか。
 過去の記憶を時系列に見せるのではなく、どんどんさかのぼっていくという手法が新鮮でよくできているのだが、いかんせん主人公とストーリーに魅力が感じられず、個人的にはあんまり面白かったとは言えない。結果的には自殺するしかなかったキムの過去を少しずつさかのぼっていくと、最初は決して妻子に捨てられ友人にも裏切られ、むなしい人生を送るような男ではなかったことがわかるのだが、そんな人生になってしまったのって誰のせいでもないやん! すべて自分が選んだ道の結果としか思えないのだが、「昔に戻りたい」はないよなぁ。
 キムが戻りたいと願うのはいったいどの時点の過去なのかというと、最後に回帰するのは、初恋の女性と出会い、まだスレていない青年のころなのであった。そりゃ40代50代になって、こんだけさかのぼれば誰でも人生やりなおせるだろうけど。まぁ、これは安易に人生をやりなおせるというような物語ではなく、あくまでもキムの末期の夢であり、それぞれ人生の分岐点ともいうべき重要なシーンなのであろうと思うとよけい痛々しいのだが。
 ちなみに、ペパーミント・キャンディーとは、初恋の女性とキムをつなぐアイテムである。あまり内容にそぐったタイトルだとは思えないのだが、人生はキャンディーのように甘くないってか。

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posted by bambi at 14:12 | LOG #は-ほ

2002年04月01日

ユージュアル・サスペクツ(1995/アメリカ/監督:ブライアン・シンガー)

 これは内容が内容だけに、ほとんど詳しいことは書けません。とりあえず、私は前評判や先入観などいっさい白紙の状態で観たという幸運に感謝。とある有名古典ミステリを初めて読んだときのような「やられた」感を存分に味わうことができた。これはビデオを返却する前にもう一度観てしまいそうである。
 「私が愛したギャングスター」ではほとんど魅力を感じなかったケヴィン・スペイシーだが、彼の評価が高いのはこの作品の演技力によるものだったのねん。納得。ラスト1分のカッコ良さには参りましたって感じ。
 これを観た日本人なら必ずツボにはまると思われるのは、やはり「謎のコバヤシ弁護士」であろう。あちらの映画やドラマに出てくる日系の役って、たいてい中国系の俳優がやっていることが多いのだが、コバヤシ弁護士は見ようによっては日系に見えなくもない人が演じているのがエライ。あぁいう顔のオジサン、工事現場とかにいそうな気配もあるが、でもやっぱり欧米人顔だよなぁ。なんでコバヤシ?

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posted by bambi at 16:12 | LOG #や-よ

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